スポーツを通した地域づくりの20年。草の根の取組。

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日に日に春の訪れ間近を感じさせる日和が増えてきましたね。花粉症の方はとても大変なのだそうですが、そこは鈍感。窓を開けて車を走らせて、何となく春の匂いを感じたりしながら、ちょっと県北の町まで。スポーツをテーマにしたシンポジウムにご招待いただきましたので、参加させていただきました。


テーマは「スポーツ振興と地域づくり」というような内容で、行政の立場、大学の立場など実践例を交えながら、今後のアイディアを含め、皆さん熱を持って新たな取組の可能性など、ご紹介いただきました。国の施策とのタイアップや、国の委員会での協議内容、方針、予算の獲得方法などの他、地方自治体としての取組や、予算、成果や今後のアイディアなどなど。。貴重な情報提供をいただき、ありがたい時間となりました。。(*^ ^*)b

 

そんなお話を伺いながら。。。。「スポーツ振興と地域づくり」というキーワードから、何となく懐かしい気分になりまして、ふと20年位前の事を思い出しつつ、お話を伺う時間がありまして。。。

 

20年前というと、1998年頃。。。私は地方の大学に通う学生だったのですが、ごく普通の、ごくありふれた、平凡な学生生活の後半部分を送っておりました。そんな私が、専攻のゼミの恩師とのご縁がありまして、当時の熊本県スポーツ振興審議会から提出された「スポーツを核とした地域づくりの推進 ー国体を契機とした云々ー」という建議書を作成するお手伝いをしておりまして、まぁそれがそのまま一つの単位の論文になったので、私にとってもありがたいことだったのですが。。。 この建議書の内容が、まさに「スポーツを核とした地域づくりの推進」でして。。

 

この頃、1999年にくまもと未来国体という2巡目国体を控えた熊本では、県内各市町村に次々にスポーツ施設が整備されてきてました。90年代前半から徐々に整備は進んでいたのですが、この状況を見た、恩師の先生方が「このままではまずい。。施設だけできて、後は閑古鳥では、国体も施設も税金の無駄遣いに終わってしまう。。。」という危惧を抱かれ、何とかして地方の熊本から、施設を作るだけでない、イベントを開くだけでないスポーツ振興施策を進めようという方針で、当時熊本県のスポーツ振興審議会の会長だった川崎順一郎熊本大学教授をはじめとする委員の方々や、所管の教育長体育保健課の方々の意見交換や協議を経て、作られたのがこの建議書だったと記憶しています。

この建議書には、国体後のスポーツ振興施策について、建設された多くのスポーツ施設を活用し、地域の方々のより豊かで活き活きとした生活に、スポーツが寄与するために、地域スポーツソフトの育成や人材の育成、各種サービスの提供方法、これらの地域振興システムの確立、支援センターの設置など、「スポーツ=楽しみ」として捉えながら、従前の所謂「ハコモノ」が負の遺産とならないようにと、国体前にその活用の指針等が打ち出されていました。

一方、全国的にも、時を同じくして、90年代半ばから進められた「総合型地域スポーツクラブ育成支援事業」や「広域スポーツセンター事業」等も少しずつ広がりを見せながら、その後、98年には「特定非営利活動促進法」が施行されNPO法人という活動の形が与えられ、03年施行の「地方自治法改正」による「指定管理者制度の導入」等という流れがあって、公共施設の管理運営をこうした地域ソフトが担うという形へと少しずつ、変わってきています。

実は、この建議書をテーマとした論文について、学生当時ある場所で発表させていただいたのですが、結果はこっぴどく怒られたといいますか、けちょんけちょんに笑われたと言いますか(ちゃんと単位はいただいただきましたので、何の不満もありません。f^_^;))

「あなたが言っていることは、特に目新しいことはひとつもなく、そういう事ができなかったから、今、スポーツ振興の課題としてそのまま課題として残っている訳です。それを実現するために何が必要なのかが、追求される、検証される、提起されるポイントではなかったのですか?」

というのが、先生方の総意のようでした。。。そういうご意見をいただいた私は、ちょっと頑固だったんでしょうね。。。。このご意見をひきずってしまって、ついつい道を誤ってしまうのですが。いや、今の私があるのは、この時の先生方のこうしたご意見の賜物なのでして感謝に絶えません。。。。σ(^_^;)..

 

あれから20年。。

http://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop05/list/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/28/1399744_03.pdf

平成14年から平成29年にかけての総合型地域スポーツクラブ育成数推移

スポーツ庁ホームページ」

http://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop05/list/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/28/1399744_03.pdf

総合型地域スポーツクラブは全国に約3,600クラブが設立運営され、熊本でも60を超える多くのクラブが各地域、市町村でご活躍されているところです。NPO法人数、指定管理制度導入施設の数と、施策制度に則って、取り組んでいる方々は拡がって来た中、さて。。。という所なのですが。 

20年前にやろうとしていたことは、何だったのか?

20年前にやろうとしていたことは、どの程度実現できたのか?

というところが、本丸ですよね。。 

というのが、今日のお話を伺っていると、20年前に課題にしていた事が、今も変わらず課題として取り上げられ、この20年で出来たことって何だったんだろうか?と。。。ちょっと心配になってしまったのです。。。(20年前に既に、同じことでご指摘いただいているという事は、20年以上前、30年なのか、40年なのかという事になりますが。。)

もちろん、上記の様々な取り組みから、日々の生活環境の中でスポーツが取り入れられ、少なからず生活を豊かにされている方々もいらっしゃることは想像できますし、数多くの成功事例等もあちらこちらで伺うことが出来ます。SNSを拝見していても、こうした取組に、地域ごとに優秀な方々が、地域の特性を活かし、斬新なアイディアや、それぞれお持ちの優位性を発揮しながら、活動されている姿を多く拝見させて頂く毎日なのですが、何が変わっていて、何が変わっていないのか?というところが、ちょっと見えにくかったりすると、何をどう進めたらいいのかという混乱が起きないかなぁと思ったりもして。。。まぁ単純に私の不勉強が、こうした理解になってしまっているわけですが。

もちろん、議論と言うか、論理的に何が原因で、どういう過程を経て、どういう実践があってと。。。まぁこの辺りは、専門の先生方のさまざまなご意見等を、論拠とするものが現代的常識として、認識されるべきだと思いますし、まずは、何をもって、課題の解決というのかは、それぞれのテーマを絞らないと難しい話なのだと思いますので、今日も少し出ていましたが、例えば「スポーツを核とした地域づくりの推進」と言った時に、それぞれの言葉の定義や、何やかんやというのは、もちょっと別の場所のお話なのかなぁというところで、ここでは、ソコまでは掘り下げないのですが。。何というか、いい塩梅。。バランスの良い所で、理論的にある程度整理がされていて、実践が伴う場、実践の結果が見える場、みたいなものが無いかなぁと我儘に思ったりするわけです。「縦割り行政」と揶揄される制度同様、何かこう、制度や仕組み、予算や学説、さまざまな専門の先生方のご意見もまた、「右もあれば左もある」という感じがしまして。。地域にいて、何を参考にさせていただけばいいのか、迷える子羊状態な私です。

先日あるシンポジウムでご一緒した大学の先生に、「子どもの体力向上の先進取組例等の事業成果はいろいろ発表されるが、なぜ、全国データは低下し続けるんでしょうか?」と質問をしてみた折、「事業や取り組みに対する理解などが伝播するのに時間がかかるという事でしょうか。」とお答えいただいた事もありました。。。これまた我儘でして。。。

 

それで、特に専門的に学んだことのない私が考えるに「地域づくり」というようなテーマは、その周辺に出てくる諸課題の原因として語られるものが、非常に大きな社会的課題であったり、それが変化するに時間がかかっていたり、いろいろな世相、社会風土、慣習、経済等に左右され、生まれてきているもので、例えば、「何かのスポーツイベントやったから解決する」ようなテーマではないという事が、常識なのかなぁ考えると、その諸課題に向かったり、例えば「地域を活性化」したりするというような事は、非常に多くの時間や労力を要するもの。なのだろうとまぁ今のところ、相変わらず想像しておりまして。

まぁ何となくそんな感覚から「スポーツを核とした地域づくりの推進」のための「地域スポーツソフト」の基盤を継続させるための仕組みづくり。。を手がけたらどうだろうか?という20年前に、先生方にご指摘いただいた、あの時のご意見をきっかけに、胸に抱いた「スポーツ振興を職業としてやれる場」づくりのお手伝いを、かれこれ20年という時間を費やして、進めてきた。。というのが、現在の自分の仕事に対する、社会に対するできるお手伝いなのかなぁと思っている次第でして。。。

九州でスポーツNPOを設立運営する事をキッカケに、かれこれ、いろんな組織にご縁をいただきながら、スポーツを通した地域づくりを、スポーツ、教育、福祉、観光、商工、人権、環境などなどなど様々な分野の方々と。。。。地域に住んでいる全ての人たちが楽しく豊かに過ごしていただくために必要な取り組みのための仕組みを。。という事で、本当にありがたいことに、機会やご縁をいただきながら、チャレンジさせて頂いて来たところだったのです。

 で。。。。欲しいのはここから先の話、地域にいて今から何をしたらいいのか?なのですが。。。

20年この商売で、食べてきたと言えるかどうかわかりません。それでも、40も半ばになると、自分より若い方々が、同じような業界で、活動されている様子を拝見し、先輩方にそうしていただいたように、何かしらご支援できるような取組をと、日々頭を捻り、汗をかき、お金を使って、時間をかけ、アレヤコレヤと議論しつつ、何の突破口もない。。。自分の先輩方や恩師の先生方がどんだけ偉大だったか。。と思い知らされる毎日でして。。。

この20年の成果は、九州を中心に、200名程度の方々に「仕事」として「賃金を払いつつ」「スポーツを通した地域づくりの推進」のための組織づくり、仕組みづくりに関わっていただきながら、そのノウハウやスキルを身に着けていただき、「スポーツを通した地域づくりの推進」というような理念に共感していただく場をつくりご活躍いただくこと、また、これらの組織に関わっていただくメンバーの方々が提供する各種サービス・プロダクトを通して、そこにご参加いただく年間延べ数十万人の地域の方々に「楽しく豊かで生き生きとした生活をおくる」エッセンスをお届けすることで地域に貢献すること。なのだろうと思います。これらの成果は、20年前からきっかけを頂き、牽引していただいた恩師や、先輩方のさまざまな取組の成果だと思っています。

私はそのお手伝いとして、いろいろと雑な枠組みや、無理クリの事業、ひとの信頼で成り立つ関係など、非論理的で根拠もなく、ただただ日々の課題を整理しながら、よりよき形へ改善するためのお手伝いをするという繰り返し。。。

あぁあぁと力不足を嘆きつつ、とりあえず日々できることをと(*u_u)a。。

それでも。。。こうした感覚。何となくですが、一緒に仕事をさせていただけるメンバーの中には、こうした感覚にご共感いただいて、それぞれご自身の時間を、人生を同じ環境の中で使っていただいている方々と巡り会えた事が、私にとって非常にありがたいことであり、これは何度も出てくる話なので恐縮なのですが。。。改めて、あらためて、こうした活動に身を投じる事を許してくれた家族がいてはじめてお手伝いできることだと、日々感謝しつつ。

現在、その他たくさんの地域の方々、組織の方々とのご縁をいただきながら、一口お邪魔させて頂く機会も増え、壊すものと続けるもの。今という時勢に、乗るものと逆行するもの。。。はてさて。。。これからの「スポーツを核とした地域づくりの推進」たるや、何処に向かうべきなのか。。。そういう意味でも、出来ていること出来ていないことを整理しながら、踏み込む方向性など、見極めて行く必要もあるのかなぁとか。。「20年間何してたの?間違ってたんじゃないの?まだそっちに突っ込むつもり?」というご指摘もいただきそうですし、さまざまな先進事例、地域の方々や、専門家の先生方や、経営者の方々、社会起業家の方々や、中間支援の方々、その他ご縁のある様々な分野の方々などのご意見等を参考にさせていただきつつ、進められたらなぁといつも眺めていたりします。

とは言え、考えるばかりで立ち止まってもいられませんので、できる限り考え方を固辞せず、柔軟に、局面局面に対応しながら、変わらずブレず、今のこの在り方を支えていく場を与えていただいていることに感謝して、日々できることをできるだけかと。。

それにしたって、「やること」や「やれること」は、まだまだ山積みなのですが。。。あぁ長くなってしまいました。。。(ノ∀`*)ノ彡☆